ホッタタカシ
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古本屋や名画座を徘徊しています。映像関係の仕事もします。
ブログ「星虹堂通信」 http://goldenpicnics.hatenablog.com
この9月は勅使河原宏(監督)×安部公房(原作・脚本)の代表作を、フィルム上映でまとめ見するチャンス!

『砂の女』・『他人の顔』二本立
9/14(月)、9/16(水)~19(土) 目黒シネマ

『燃えつきた地図』
9/12(土)~18(金) 神保町シアター
September 8, 2026 at 2:04 PM
CS録画で村上弘明版『白い巨塔』を懐かしく観る。私が初めて観た巨塔で、当時、東海地方ではちょうど田宮二郎版も再放送していたのだよ(もう医療裁判編に入っていたが)。面白くて書庫にあった原作を正・続一気に読んだ。

村上版は丹波哲郎が鵜飼学部長で、二谷英明が東教授。
そして、大河内教授は下元勉だった。この役は田宮映画版・ドラマ版ではどちらも加藤嘉。
二人の共通点は、「山田五十鈴の夫」だったこと。

先日亡くなった品川徹の大河内教授は原作のイメージにぴったりだが、「わしは浪速大学の教授だぞ!」と賄賂を蹴飛ばす場面がないのが物足りん。
September 8, 2026 at 2:02 PM
ミケランジェロ・アントニオーニ監督『情事』をイメフォで。
「失踪」することで中心に存在する女、「見られる」ことで中心にい続ける女、二人の女に寄り添うことで中心に躍り出ることを切望しつつ、叶わない中年男……。昔、ビデオで観てすげぇ眠い映画だったが、だいぶ苦味がわかるようになった。

アントニオーニの『情事』って、今村昌平『人間蒸発』ドラマ版の趣あるよな。今村は意識したのか?
アンナ役のレア・マッサリが野生味豊かでいかにも主役な風貌で、モニカ・ヴィッティでさえ二番手な存在感なのに、アンナ失踪後、ヴィッティが急に「主役」の顔に変じてゆくのが素晴らしい。
September 8, 2026 at 1:58 PM
先月末に早稲田で観た『ダム・ウェイター』。
若い人が演じるピンター劇はえてして退屈になりがちだが、この二人は違った。喜志哲雄訳の少し古い日本語を自分のものにしていて感心。セリフの言い回しや立ち位置をブロッキングしない形の演出で稽古を重ねて行ったんだとか。
劇団スポーツが挑むハロルド・ピンター「THE DUMB WAITER」開幕、「冒険を一緒に楽しんで」(舞台写真 / コメントあり) - ステージナタリー
劇団スポーツ NOWHERE #2「THE DUMB WAITER」が、昨日8月20日に東京・早稲田小劇場どらま館で開幕した。
natalie.mu
September 8, 2026 at 1:55 PM
ブログを更新しました。 #星虹堂通信

現在、午前十時の映画祭で上映中の『怪談』は、「怪奇映画」じゃなくて、フェリーニの『サテリコン』や『カサノバ』に近いものだよね、という話です。

【“日本の美”を捏造する試み〜小林正樹『怪談』(183分完全版)】
“日本の美”を捏造する試み〜小林正樹『怪談』(183分完全版) - 星虹堂通信
8月7日から午前十時の映画祭で上映されている小林正樹監督『怪談』(1964)の4K修復・完全版について書かなければ、と思っているうちに、岸惠子の訃報が飛び込んできた。奇しくも亡くなったのは8月7日。岸惠子が創設した「文芸プロダクションにんじんくらぶ」を破滅に追いやった『怪談』が息を吹き返したその日に、彼女自身が息を引き取ったとは、何か因縁めいたものを感じなくもない。 さて、『怪談』の183分完全版...
goldenpicnics.hatenablog.com
August 24, 2026 at 1:30 PM
3年前に演出した番組が、本日午後4時からBSで再放送。

パコパンパ遺跡、クントゥル・ワシ遺跡、ワカ・ラハダ遺跡、ワカ・ロロ遺跡、月のワカ遺跡、クスコの太陽神殿(コリカンチャ)を訪問しています。
一ヶ月半かけてそれだけ回ったのに、マチュピチュには行けなかった……(マチュピチュには黄金製品がないので)。

ナレーターは福山潤!
幻の黄金を求めて アンデス・インカ | はるかなる古代文明
【NHK】大航海時代、スペイン人が黄金を追い求めてたどり着いた地。それは南米インカ帝国だった。華麗なる黄金製品に満ちたインカ。その源流「アンデス文明」の驚くべき姿とは? スペインによって滅ぼされたインカ帝国。文字を持たなかったアンデス文明は、長い間ミステリーに彩られていた。近年、古代遺跡の発見が続き、スペイン人の盗掘を免れた黄金製品が続々と見つかっている。浮かび上がってきたのは、黄金とともに発展...
www.web.nhk
August 8, 2026 at 3:34 PM
午前十時の映画祭で、小林正樹監督『怪談』(4K・全長版)。劇場でかけられる素材は161分短縮版のみだったので、念願かなっての観賞でした。

作品の素晴らしさは言うまでもないが、これから観賞の方に注意点が一つ。
183分完全版なので、第二話『雪女』の後に「休憩」の文字が出るが、ここで休憩時間を入れるかどうかは各劇場の判断とのこと。

池袋のグランドシネマサンシャインは休憩ナシですぐ第三話が始まる。なので、立ち上がったりトイレに行こうとした人たちが困惑していた。

これは事前に告知が必要なのでは?
August 8, 2026 at 3:31 PM
ひさびさにブログを更新しました。
世間では『「Michael/マイケル』が話題ですが、こっちはマイケル・ホイ主演作についてです。 #星虹堂通信

【ミスター・ブーがタブーを破る?〜『旅立ちのラストダンス』】
ミスター・ブーがタブーを破る?〜『旅立ちのラストダンス』 - 星虹堂通信
年明けからかかりきりの仕事がようやく一段落ついたと思ったら、急にアルバイト的な仕事が舞い込み、いっこうに落ち着く気配がない。 が、わずかなスキマ時間に映画だけは観ておりますぞ。そのひとつがアンセルム・チャン監督『旅立ちのラストダンス』。コロナ禍で会社をたたんだ結婚式プロデューサーが、縁あって葬儀屋の後継者となるが、コンビ相手となった道士様は時代遅れの偏屈老人。いくつかの失敗と衝突を経て、主人公と道...
goldenpicnics.hatenablog.com
June 30, 2026 at 2:06 PM
杉並区長選が終わった。
蓋を開けてみれば、現職の岸本聡子が想像以上の圧勝で再選だが、まぁ、特に失点がないのだから、当然だろう。自民推薦の候補は萩生田光一や山田宏のコメントを流している時点で勝つ気がなさそうだった。
画像は荻窪駅南口で街頭演説する岸本区長。
June 30, 2026 at 5:39 AM
私が演出した「民衆による民衆のための美〜柳宗悦と民藝運動」、今夜はNHK-BSで21:00〜より放送です。どうぞよろしく。

今回取材して初めて知ったのですが、「民藝」の発音は、日本民藝協会が定めるところでは「<み>んげい」という、頭に強調が来る発音なんですね。
しかし、NHKのアクセント辞典に載っているのは「民芸品」と同じ平板な「みんげい」。
民藝協会としては「どちらでもよい」ということらしいけど、番組としてはどうするか。そこで、
民衆による民衆のための美 〜柳宗悦と民藝運動〜 | 英雄たちの選択
【NHK】明治から昭和にかけて活躍した批評家の柳宗悦。まだ西洋の芸術こそ最高とされていた時代に柳は日本各地の名もなき職人の手仕事に、それに劣らぬ美を見出し民藝運動を起こす。活動は沖縄、アイヌ、さらには植民地の朝鮮や台湾にも及んだ。ところが民藝を育む多様な地域文化は戦時体制のもと日本政府が進める同化政策によって存続の危機に直面する。民衆による民衆の美を守るため国家権力と闘った柳宗悦の人生を追う。
www.web.nhk
June 29, 2026 at 10:32 AM
春先からかかりきりだった仕事が、ようやく明日25日(木)、放送です。
BSP4Kで20:00〜21:00。
NHK-BSでは29日(月)の21:00〜22:00に放送。どうぞよろしく。
民衆による民衆のための美 〜柳宗悦と民藝運動〜 | 英雄たちの選択
【NHK】明治から昭和にかけて活躍した批評家の柳宗悦。まだ西洋の芸術こそ最高とされていた時代に柳は日本各地の名もなき職人の手仕事に、それに劣らぬ美を見出し民藝運動を起こす。活動は沖縄、アイヌ、さらには植民地の朝鮮や台湾にも及んだ。ところが民藝を育む多様な地域文化は戦時体制のもと日本政府が進める同化政策によって存続の危機に直面する。民衆による民衆の美を守るため国家権力と闘った柳宗悦の人生を追う。
www.web.nhk
June 24, 2026 at 6:09 AM
『魯山人のかまど』、4話で完結。ヨネ子のモデルとなった阿井景子の手記でも、魯山人はもうちょっとアクの強い人物なのだが、今回はこれまで流布してきた「狂気の天才」イメージから、「孤高の求道者」への魯山人像の更新が狙いだったのだろう。見応えある出来にまとまっていた。

ちなみに、阿井景子の聞き書きが元になって作られた本が、北大路魯山人の『春夏秋冬 料理王国』。ドラマ内で上演された狂言「食道楽」も入ってます。
April 26, 2026 at 9:19 AM
『魯山人のかまど』第3話を録画で観賞。陶芸家としての側面や娘との不和もちゃんと描いてくれるのね。

北大路魯山人が星岡茶寮の解雇通知を受け取ったのは実際は旅先だった。共同経営者の中村竹四郎らスタッフは今にも怒鳴り込んでくるのでは、と戦々恐々としていたそうだが、なぜか魯山人はそのまま鎌倉の窯に引きこもってしまう。ドラマで描かれた「房次郎」の宛名にショックを受けたから、というのは山田和の本にあった推察。それ以前の評伝本を書いた白崎秀雄は、魯山人の旧友が揃って竹四郎側についたと知り、手をつけた女中を秘かに堕胎させていたことをバラされるのを恐れたのではないか、などと推察していた。
April 17, 2026 at 5:02 PM
イアン・ワトスン死去。享年82。日本在住経験もあるSF作家だが、スタンリー・キューブリック『A.I.』の脚本執筆に、ブライアン・オールディス、ボブ・ショウに続いて雇われた人物でもある。90ページの草稿を完成させ、スピルバーグによる映画化はワトソン稿を元にアレンジしている。

ワトスンの回想では、キューブリックは目まぐるしく話題が変化する人物だったそう(安部公房もそうだったとか)。また「労働党が政権を取ったら英国を離れる」と言っていたが(富裕層への課税強化を恐れた)、ワトスンが労働党支持で候補者になった経験もあると知って仰天したとか。
April 14, 2026 at 3:18 PM
昨日はひさびさのアテネ・フランセ。らんたん・そさえて企画「恐怖をつむぐ手 水木洋子と新藤兼人〜ホラー映画と脚本を考える」の、鷲谷花&木下千花の講演だけ聴いてきた。『怪談(161分版)』と『藪の中の黒猫』もひさびさに観たかったのだが。

鷲谷花の講演は、小泉八雲+小泉節子&水木洋子+小林正樹と複数の女性作者が参加して映画版にたどり着くことを、「一方的離婚」、「口元」、「美少年」などをキーワードに読み解いてゆき、岸惠子の雪女は『吸血鬼すぐ死ぬ』の熱烈キッスと同類ではないかという指摘もw
April 12, 2026 at 5:21 AM
つげ義春死去。父親が熱中して集めていたので、つげ漫画は小学校低学年の頃から親しんでいた。『沼』、『チーコ』、『ねじ式』、『ゲンセンカン主人』……『山椒魚』もよかったな。さすがに『夢の散歩』は後で内容を確認した父から「お前にはまだ早かったかな」と言われたが。「つげ義春選集」に入っている、貸本時代の丸っこい画風の作品(『四つの犯罪』、『右舷の窓』、『古本と少女』とか)も好きだった。

画像は、つげ義春が選ぶ外国映画と日本映画のベストテン。どれもつげ漫画のタッチで脳内再生可能なものばかりだ。
March 28, 2026 at 4:48 AM
『砂の女』は、コロスを使って原作の文章を活かしつつ、作品世界の魅力を舞台上に再現しようと試みる。マニアックな挑戦心に満ちたケムリ研究室版とはまた違った形での端正な出来。ただし、こちらも「砂」はいっさい使わない。
舞台化された『砂の女』を観るのはこれで4度目、観た中ではいちばん若い藤間爽子の“女”は生活感に乏しい分、非現実感はあった。森田剛は小柄な体を高さのある舞台背景の底でジタバタさせる様子がいい。
舞台『砂の女』公式サイト
舞台『砂の女』2026年3月、4月 東京、仙台、青森、大阪にて上演決定。原作:安部公房、脚本・演出:山西竜矢、主演:森田剛 キャスト詳細はこちら
stageoffical.com
March 20, 2026 at 3:35 PM
『Fefu and Her Friends』は、ある家に集まった8人の女の会話劇。彼女たちの目的も属性もいっさい説明がなく、会話の中から推し量らねばならない異色の社会派劇。
観客がアトリエの各所を移動しつつ、彼女たちの会話を手掛かりとして目撃するうちに、少しずつ問題がふくらんでくる。
しかし、男の私は、ずいぶん取りこぼしてしまったろうなぁ。
Fefu and Her Frends|文学座
www.bungakuza.com
March 20, 2026 at 3:29 PM
今日は昼に文学座アトリエの会で、『Fefu and Her Friends』(作:マリア・アイリーン・フォルネス、演出:エリーズ・トロン)、夜に紀伊國屋ホールで『砂の女』(原作:安部公房、脚色演出:山西竜矢)を観てきた。どちらも見応えのある舞台だった。観客に意味を考えさせる前者と観客に表現を伝える後者。
そして、前者は職場の元上司と、後者はmixi時代からの友人のイラストレーターさんと、会場でばったり遭遇したのだった。
March 20, 2026 at 3:27 PM
実は『八つ墓村』をスクリーンで観たことないんだよな。
Netflix版が来る前に、神保町で予習しておくべきか……。
俳優・渥美清|神保町シアター
寅さん役で国民的俳優となった渥美清(1928-1996)の特集上映です。今回は、東宝で主演した珍しいラブコメや、渥美自ら製作に携わった知られざる名作、ほんの数シーンしか登場しない東映時代劇と、様々なジャンルの上映で“寅さんだけじゃない”渥美の魅力にも迫ります。
www.shogakukan.co.jp
March 10, 2026 at 1:14 PM
往年の大手映画プロデューサーが取材を受けている途中、民放のドラマPがセクハラで訴えられたニュースがテレビから流れたところ、
「そりゃあ、何もしてやらなきゃ相手は怒るよなぁ。俺はみんなスターにしてやったから」
と呟いた、という話をふと思い出してしまった。

キム・ギドクも園子温も古典的な芸術家意識が強い人で、芸術作品にはデモーニッシュ(悪魔的)なもの、狂気が宿らなくてはならない、エゴン・シーレや深作欣二のように振る舞わなければ、と考えたようだが、その意味では非常に生真面目に不真面目を演じていたわけで、そこが破綻を迎える遠因だったのかも。
Yuki Matsuzaki 松崎悠希📽️ on X: "はい。園子温氏は明確にキャスティング権を持っていました。実際、私の知人が何人も園氏の一存で彼の作品にキャストされてます。「(作品に)出ますか?」と園氏が役者に聞いた際のスクショも持ってます。" / X
はい。園子温氏は明確にキャスティング権を持っていました。実際、私の知人が何人も園氏の一存で彼の作品にキャストされてます。「(作品に)出ますか?」と園氏が役者に聞いた際のスクショも持ってます。
x.com
March 10, 2026 at 12:53 PM
榊英雄が告発された頃に、役者の女友達と話したが、やはりオーディションやワークショップで「じゃあ、服を脱いでみて」と言い出す監督や演出家はいたそうだ。
そんな時、「なぜですか?」と訊き返せば、相手はモゴモゴするだけなので、「それは無理ですね」と答えればだいたい引き下がる(ただし関係は壊れる)、と言っていた。
現場経験が豊富で気が強い人はそうできるだろうが、経験が浅かったり過度にマジメだったりする人ほど断りにくいものだろう。面接で「課題」を出すにしても、権力関係を生じさせたりハラスメント的な言動を行うことは戒めるのが一般常識になってほしい。
diamond.jp/articles/-/3...
映画監督の「俳優ワークショップ」がハラスメントの温床になる残念な理由
日本映画界にオーディション文化が根付いてないことや、制作費の低予算化によって人気を博した「ワークショップ映画」。それらは映画監督が「講師」を務め、応募してきた俳優が「生徒」として参加するケースが多く、監督やプロデューサーは“選ぶ側”であり、俳優は“選ばれる側”という「権力勾配」が根底にある。結果、パワハラ・セクハラにつながりやすい世界となっているが、はたして、防ぐ手立てはあるのか?映画監督の深田晃...
diamond.jp
March 9, 2026 at 2:08 AM