ヒコーキ雲
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ヒコーキ雲
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図書館大好きローテンション人間。成人済(↑30)です。しばらくハマってるもの用のアカウントになるかもしれません。
文脈からは草洽平は偽名でもいいけど、白玉ちゃんが最初に知るのが偽名なのはなんか嫌なので。
September 24, 2026 at 4:55 AM
元瑞州官吏→地官長らしい宣角には興味があるのでつい州のイメージも被せてしまいます。
September 24, 2026 at 4:53 AM
忘備録、年は彦衛の方が1つ下だけど、定摂にとっては兄みたいな存在ってありましたね。
September 21, 2026 at 9:42 PM
ー俺はいつもお前に救われているんだ,と何度口にしても信じてもらえない言葉を定摂は再度口中で呟いた。

※※が来たら,彦衛にお前と過ごす夜は幸福だと,伝えてみても良いかもしれないー

いつかの日の家族のように身を寄せ合って眠る二人を窓辺から雲のかかる月にかわって星が静かに照らしていた。
September 21, 2026 at 4:15 AM
全てが終わってからやっと事の大きさを自覚する、こういうところが自分は馬鹿だと彦衛は自嘲した。
※※※
ーあの時,
温かい幼馴染みの腕の中で定摂は考える。
「ー※※の方は始末した方がよいかもしれん」※※の非情な言葉に「それは違うんじゃねぇか」と即座に声を上げたのは,彦衛だった。
「俺は※※って奴等が嫌いだが,だからといって理由もなく他人の命を奪おうとは思わねえ」
その言葉に踏み出す勇気を得て,定摂は偽りの塒を伝えるよう言い含めて巻き込んだ園糸を放す策を立てたのだった。彦衛は「俺はお前みたいに賢くない」だから,考えるのはお前に任せた,とよく口にするが,この幼馴染みはいつも正しい方向を向いていた。
September 21, 2026 at 4:15 AM
 幸運としか呼べない奇縁に助けられて彦衛らが決定的な罪に踏み込むことはなかったものの、その過程で自らの罪をはっきり自覚した定摂は罪悪感と強い自責を抱えていた。里を出てから生気の薄くなった身体からますます生気が抜け、糸が切れたように何日も座り込んでいた。南牆再建の道筋が付き、すべきことを取り戻したことでようやく定摂の身体は動き始めたが、その心の根本的な治癒には遠いことはわかっていた。もしあの企みが決行され、そのことによって無辜の人間を大勢犠牲にすることになっていたら、この幼馴染みがどうなってしまっていたかは想像もつかない。
September 21, 2026 at 4:13 AM
身勝手な里人の糾弾に逆らわず、里を出ると言った定摂に無理やりついて行った時、※※に着いたらこの幼馴染みが何もかもを自分の為したこととして自首するつもりなのだということは薄々感じとっていた。お前を「売った」身勝手な奴らのためにお前が犠牲になるなんて冗談じゃないー
 たどり着いた※※の賑わいに呆然として動けないでいる朋友から彦衛は目を離さないよう気を張りつめていた。

※※※
September 21, 2026 at 4:13 AM
 今なら、何というだろう、里の再建にあたって、真っ先に里の墓地を建て直した定摂と共に母の眠る場所へ毎月のように墓参に行く度に彦衛は思う。未だに上手い言葉は出てこない、ただ俺に遠慮することはないと言ってやりたかったのだと思う。そうして甘えられる相手を失った定摂をただ甘えさせて、泣ける場所を作ってやりたかった。
September 21, 2026 at 4:12 AM
 ー本当は定摂にとっても彦衛と同じように哀しみに咽び土匪を呪って地に伏せたい悲劇であったはずだ、土匪に連れていかれるのを止めようとした里の若者が命を失い、親代わりと慕った彦衛の母が物言わぬ姿で帰ってきて、不甲斐なくてすまないと何の罪もないのに頭を下げてきた朋友の胸の内が深い哀しみにくれていることは、彦衛とてわかっていた。しかし、実の親を亡くした彦衛を気遣って自らの悲嘆を覆い隠した定摂にかける言葉を当時は持たなかった。
September 21, 2026 at 4:12 AM
 そんな尊敬すべき幼馴染みは、彦衛が土匪によって命を失った母の埋葬場所で哀しみに蹲ることしかできなかった時もずっと傍に居て、朋友の声にすら反応できなかった彦衛に袍を着せかけ家まで送り届けてくれ、彦衛の母を連れ帰ってくれた博牛という旅人を里人の代表として饗した。
September 21, 2026 at 4:11 AM
 物心つく前に両親を亡くした定摂は、面倒見の良い彦衛の母によく懐いたし、彦衛も定摂を同い年の兄弟のように思って育った。
 大柄な彦衛に比べ一回り小柄で肉付きの薄い定摂だが、彼には聡明さと落ち着きがあった。自らの考えを押しつけることなく、人の話をよく聞いて対立する相手とも理に沿って落としどころを探す柔軟さがあり、誰に対しても柔和で丁寧な態度を崩さない。人柄を見込まれて閭胥となった後は大事の場では里の代表として流されることなく立つ芯の強さもある。
September 21, 2026 at 4:10 AM
※※※

心に空白を抱えたまま必死に閭胥の任を務める定摂を自身の事情でこれ以上悩ませたくはなかったから、これで良いと思っていたし、定摂との関係は〜今になっても幼馴染みの朋友のままだと思っている。
September 21, 2026 at 4:10 AM
※※※

同時に理解してしまった、俺が恨んでいた、憎んでいたのは特定の誰かじゃなくて良心に背を向けて罪を犯したことで居場所を失くしたこの世全てなんだと。

 台輔やあの方の計らいでこうして里が再建できることは言葉にならないほどに有り難いが、俺自身が手前勝手な恨みに他人を巻き込もうとした賊徒だということは忘れないし、折りにつけて、俺はここに居て良い人間かということを考えずにいられない。

ぼんやりしていて悪いな、と定摂は時おり見せる透明な眼で彦衛を見上げると腕を伸ばした。
September 21, 2026 at 4:09 AM
 ー身寄りのない男二人の同居について里人にどう思われようとも知ったことかと彦衛は思っていたが、正当な王の政が復活したとはいえ、喪失の記憶は誰にとってもまだ生々しく、事情を知らぬ者が見てもどこか影があり、生気の薄い定摂を放っておけぬと言えば、今のところ表立って疑問を呈されることなく済んでいる。
September 21, 2026 at 4:08 AM
 里の再建に着手してからはその生気の薄い佇まいは少しましになったように感じるが、定摂は時折、目を落として放心したように考え込んでいることがある。
 ひどい言葉を投げつけられても激することもなく、困った表情を浮かべながら淡々と務めを果たす定摂がどうにも放っておけず、独り身だと家の中のことが回らないのだと愚痴を漏らす風を装って、以前のように里家に住むつもりだった定摂に自身の家での同居を提案した時は首を傾げられたが、土匪によって唯一の肉親だった母を失った彦衛の悲嘆を知っているだけに強く誘えば朋友が抵抗することはなかった。
September 21, 2026 at 4:07 AM
真面目な性格ゆえに罪に対して開き直ることもできず人一倍苦しんだであろう幼馴染みが淡々と戻った里人を受け入れ、恨言をこぼすでもなく、再び閭胥の任を受けたのを見ると、自身の恨言など取るに足らないもののように思えてくるのだった。
※※※
一度あんなにも守ろうとした里を失ってから、痩せぎすの身体から生気が薄れ、より一層内面の懊悩を悟らせなくなった幼馴染みを心配する気持ちは、里を排斥された時、追われるのは一人でいいと言った定摂に半ば無理やりついていった時からますます強くなっていた。
September 21, 2026 at 4:06 AM
2020年に素敵な同人誌に滾って書き散らした三次創作、定摂と彦衛の一部。こんな関係をみたいという。ストーリーに関わるところは伏せたつもりですが、ご迷惑になりそうなら見直し、削除するかもしれません。

※※※

王に命じられた兵士たちに伴われて廃里となっていた南牆に戻り、南牆に罪は非ずとした布告の下、離散先から呼び戻された里人と共に里の再建に取り組むこととなった。
密告で褒賞を得た罪が暴かれることを恐れる余り、年若い定摂一人を首謀者として追放した里人に、彦衛とて複雑な思いを抱かなかったといえば嘘になるが。
September 21, 2026 at 4:05 AM
ディストピア小説を読むと救われるってこんな心地なのかな。
September 21, 2026 at 2:36 AM
葛藤を出さず面従腹背を完遂した敦厚すごいなと思うけど、恵棟と友尚も阿選との関係がなければ、周囲を裏切る辛さはあっても官吏の責務として面従腹背でも何でもやった二人だと思うんですよね。どれだけ悩んでも辛くても自分にできることがあるうちは辞職や自死はできない、選ばない二人だと感じます。十二国記、自分の生死に大勢巻き込まざるを得ない王と麒麟から民に至るまで各人に課せられた使命(ひいては天の意向だか配剤だか)重すぎだし世界は優しくできていないとか思うんですが世界の辛さを容赦なく描写した上でそれでも顔を上げて、あるいは俯けてでも立って歩こうとしている人々と人々同士の連帯を感じるのがいいですね。
September 21, 2026 at 2:35 AM
自分ができないことの代償行為を求めているようで不健全かなと情けなさはありつつ(辛い環境に慣れずに人情、正義を手放さない姿勢への憧れみたいなものですかね)恵棟と友尚など十二国記界の官吏が好きなのは下手したら終わりのない時に倦まずに自立しつつも周りや相手に向き合って辛さを甘受しつつ生きている姿に惹かれるんですよね。外面的には何もできないもしくは理想と逆の行いに加担させられる葛藤の中で抗っているという。恵棟は阿選への盲信を続けられなくなった時点で下野しようとしましたが、まだできることがあると気づけば(自分の力がいると請われれば)残留を決めるし。
September 21, 2026 at 2:25 AM
それはそれとして二人が救い救われ支え支えられの自分のための二次創作は考えたくなります。犠牲者と縁者への対面という自分が書けない考えるのを拒否してしまう部分は原作がやってくれてるので。
September 21, 2026 at 2:07 AM