望月始
shinya-moon.bsky.social
望月始
@shinya-moon.bsky.social
妄想垂れ流しアカ。ちょも則/どよ則/雑食傾向/
#140ノリムネ

ちょも則

華が次々と開いていく。
光の中、則宗は目を細めていた。

「綺麗だなぁ」

急に、空間が赤く染まる。——まるで、血のように。
「則宗!」
思わず、腕を掴んだ。
「どうした? 僕の山鳥」
「いや……」
「可笑しな子だねぇ」
そのまま則宗の肩を抱く。
寄り添ううちに、色は移ろいでいった。
September 10, 2026 at 12:39 PM
#140ノリムネ

ちょも則

「では、行ってくる」
「気をつけて」
気合いを入れるように、山鳥毛の肩を叩いた。
だが、山鳥毛は何も言わずにこちらを見る。小首を傾げると、腕を広げてきた。
「……ああ!」
広げられた腕の中に収まり、もう一度呟く。

「必ず、帰ってこいよ」
込められた腕の力が、答えを示していた。
September 9, 2026 at 9:11 AM
#140ノリムネ

ちょも則

「赤、だな」
則宗の髪に真紅の簪を飾ると、鏡越しの則宗が呟いた。
「気に入らないか?」
「いいや」
則宗の表情は、今にも歌い出しそうだ。
「……似合うな」
「ふふ、おまえさんの色だからなぁ」
振り返った則宗の頬は赤く染まっている。
「ああ、私の色だ」
そっと腕の中へ抱きしめた。
September 7, 2026 at 3:11 AM
#140ノリムネ

則宗と南泉

「御前」
「んー?じじいに何のようだ?」
「じじいって」
「僕は、ただの則宗だからね」
南泉が言葉を失うと、則宗はからりと笑う。
「……御前は、御前だろ」
「そうだなぁ……ありがとよ」
則宗が、少し高い位置の南泉の頭を撫でる──その手付きは変わらない。
南泉はただ目を伏せた。
September 6, 2026 at 3:22 PM
#140ノリムネ

ちょも則

雷光が暗闇を裂く。隣に眠る山鳥毛が、ぱちりと目を開けた。
「のりむね……?」
おりた前髪で、いつもより幼く見える。
「ここにいるぞ。おやすみ」
そっとその頭を引き寄せる。
「うん……」
山鳥毛が胸の中で小さく頷いた。
遠く雷鳴が聞こえてくる。

──だが、ここだけは、静かだった。
September 6, 2026 at 2:37 PM
#140ノリムネ

ちょも則 嵐の前

「おお!」
少し開けた雨戸の隙間から、強い風が入り込む。
「危ないぞ」
「わかってる」
則宗は頬杖をつき、外を眺めている。先程よりも風が強まっていた。
「則宗、もう仕舞いだ」
「……つまらん」
雨戸を閉めると、則宗は不服そうに唇をとがらせる。
その仕草に、山鳥毛は笑いを零した。
September 5, 2026 at 2:52 PM
#140ノリムネ

ちょも則

にわか雨に降られ、廃屋に飛び込む。纏わり付く服に、則宗は舌打ちした。
「濡れたな」
山鳥毛が、ハンカチで頬を拭いてくる。
「……誰が触って良いと言った?」
「ふむ。言われてないな」
じとりと睨みつけるが、その手は止まらない。
「……まったく」
則宗は溜め息をつき、目を閉じた。
September 5, 2026 at 2:39 PM
ちょも則『シガレットキス』
September 4, 2026 at 2:57 AM
#140ノリムネ

雛ちょもと則宗

「お頭様」
小首を傾げて見上げるのは、小さき雛鳥。
「……どういうことだ?」
傍らの審神者を睨む。
彼は弾かれたように「バ、バグですッ!」と叫んだ。

「お頭様……?」
雛が、そっとズボンの裾を引く。
「大丈夫だぞ」
優しく頭を撫でる。目を細める雛に、思わず笑みが零れた。
September 3, 2026 at 4:01 AM
#140ノリムネ

ちょも則

ぽとりと、灰が床に落ちた。

指に挟んだ煙草からは、ただ煙だけが揺らめいている。
「はぁ……」
口から息が零れた。
まとわりつく煙は、自分とは違う香りで──肌がぞわりと粟立つ。

「……本当に、追いかけてしまうぞ」

ひとり呟いた言葉は、煙と共に消えていった。
September 3, 2026 at 4:01 AM
#140ノリムネ

ちょも則

「火をくれないか?」

山鳥毛が音もなく近寄ってくる。
煙草の先端を向けると、山鳥毛が先端を合わせて息を吸う。互いの煙草が赤く光った。
もう煙草は短い。最後に大きく吸って、煙を山鳥毛へ吹きかけた。

「お先に」

灰皿に押し当てた煙草が、細く煙をくゆらせていた。
September 3, 2026 at 4:00 AM
#140ノリムネ

ちょも則

クツクツと鍋が沸き立つ。
束ねた髪がふわりと動くのを見て、口元が緩んだ。
「山鳥毛、味見をしてくれ」
差し出されたものを、口を開けて迎える。
「美味しい」
「ふふっ」
頬をつつく指を捉えて、唇を寄せる。
「くすぐったいぞ」
笑う則宗を、そっと腕の中へ閉じ込めた。
September 3, 2026 at 3:59 AM
#140ノリムネ

ちょも則

「加州の坊主は面白いなぁ」
「あんたの方だろ?」
笑い声と共に、二振りが傍らを通り過ぎる。
脇へ寄った山鳥毛の指先が、一瞬掴まれ、するりとなぞられた。
振り返っても、その背はもう遠い。
「……参ったな」
山鳥毛は顔を覆う。
辺りには、甘い菊の香りだけが漂っていた。
September 3, 2026 at 3:59 AM
#140ノリムネ

ちょも則
すっかり戦支度は調っている。一筋の乱れも、皺もない。だが、あえて互いの首元のネクタイに手を伸ばし、締め直す。
「今日もいい男だな」
「知っている。貴方もな」
ただ触れるだけの口付けを交わす。
「怪我するなよ」
「貴方も気をつけて」

互いに背を向け、歩き出した。
September 3, 2026 at 3:58 AM
#140ノリムネ

審神者とちょも則

朝からどこか気怠そうだった則宗を探して、本丸を歩いていた。

「あ……」

ふと中庭の向こう、開け放たれた障子の奥に、眠る則宗の姿。
その頭を撫でる刺青の入った手だけが見えた。

審神者の口から吐息が漏れた。そのまま踵を返す。
大きく伸びをして、ゆっくりと歩き出した。
September 3, 2026 at 3:58 AM
#140ノリムネ

ちょも則

読んでいた本が、ふいに下から持ち上がった。
「……邪魔するぞ」
本の下から覗き込んできた則宗が、山鳥毛の脚の間へ入り込む。そのまま山鳥毛の胸元に頭を預けた。
もたれ掛かる則宗の髪が、頬をくすぐる。
「少し、寝る」

目を閉じた則宗に口付けを落として、山鳥毛はページをめくった。
September 3, 2026 at 3:58 AM
#140ノリムネ

南泉と則宗

南泉は座り込んだ。不意を突かれて負った傷がじくじく痛む。
「チッ……全然、駄目だにゃ」

「南泉一文字」
頭上から声が振ってくる。
「僕が選んだ山鳥毛が、お前を選んだ……あとはわかるな?」
見上げた先には、扇子に隠れた口元。だが瞳はまっすぐと南泉を見ていた。
「……うっす!」
September 3, 2026 at 3:57 AM
#140ノリムネ

お頭則宗

抱きかかえていた体が、ずしりと重みを増す。
足を止めると、すうすうと寝息が聞こえてきた。
「やれやれ……本当に雛だなぁ」
この雛もいずれは、抱えきれないほど大きい鳥となる。
「お前は、どんな刀になるんだろうなぁ」
そう呟いた言葉に、答えはない。
もう一度抱えなおして、歩き出した。
September 3, 2026 at 3:57 AM
#140ノリムネ

雛ちょも

茂みの中から引き出されて、目に入ったのは黄金だった。

「お、お頭様っ!」
声が、思いの外大きく響く。
「元気な雛だなぁ」
笑う則宗に、そのまま抱え上げられる。
ぐらついて、思わずしがみついた。
「あっ」
離れようとすると、背をぽんと撫でられた。

温かさに、そっと頬を寄せた。
September 3, 2026 at 3:57 AM
#140ノリムネ

ちょも則

指で、汗ばんだ則宗の背骨をなぞっていく。
「こら、邪魔をするな」
びくりと震えても、返事は素っ気ない。
「服が着れないだろうが……」
「つい、触りたくなるんだ」
伸びる指から、身を捩って逃げる。背は隠れてしまった。
「……残念」

「また、な」
小さい口づけの音だけが、残った。
September 3, 2026 at 3:56 AM
#140ノリムネ

則→ちょも

「……気に食わん」

意味もなく、机をトントンと叩く。視線は一点から逸らせなかった。
上杉刀と笑い合う山鳥毛——ここからでもわかるほど、屈託ない笑み。

「……楽しそうで、何よりじゃないか」
そう口にしてみたが、どうにも面白くない。

則宗は重々しく息をついて、視線を逸らした。
September 3, 2026 at 3:56 AM
#140ノリムネ

姫鶴と則宗

則宗がふわと口を開いた。息と共に間の抜けた声がもれる。
「なに、寝不足なの?」
「んー……少しな」
則宗は目を擦りながら答えた。その瞼はほとんど開いてない。
「じゃあ、今夜、いい夢をさーびすしてあげる。……なんちて」
「……ありがとよ、姫鶴」
則宗は小さく笑った。
September 3, 2026 at 3:56 AM
#140ノリムネ

則宗と日光

「……暑い」
天を仰ぐと、雲一つない青空が広がっていた。
「御前、手を動かして下さい」
息をついて、鈴なりになった茄子を一つ手に取る。
ぷちと音をたててもいだ。
「……冷たい物を用意してます」
背中越しの声が耳に届く。
「さっさと終わらせるぞ!」
則宗は次の実に手を伸ばした。
September 3, 2026 at 3:55 AM
#140ノリムネ

ちょも則 帰還

玄関先は、出迎えの者達で溢れていた。

「……いた」

人だかりの中、目当ての姿を見つける。一瞬だけ視線が交わるが、すぐに逸らされてしまう。
遠ざかる則宗の背を見つめて、ひとつ息を吐いた。

──少しでも、話がしたいのに。
喉までせり上がった声は、飲み込んだ。
September 3, 2026 at 3:55 AM
#140ノリムネ

ちょも則 出迎え

帰還した男士の中に、目当ての相手を見つける。
白い衣装は土埃で汚れてはいるものの、血などはついていない。
ふと小さく息をついた。

「……え?」

──ふいに、山鳥毛と目が合った気がした。慌てて逸らして、そのまま踵を返す。

喧噪が遠のくほど、自分の鼓動がやけに耳についた。
September 3, 2026 at 3:55 AM